お知らせ

「研究活動のご紹介」についてお知らせを公開しました。

研究に関するホームページ上の情報公開文書

研究課題:薬物療法による血栓塞栓症の発現率と重症度およびそのリスク因子の検討
藤田医科大学医学研究倫理審査委員会受付番号:HM18-154

1. 研究の対象
 2017 年 4 月から 2018 年 3 月までに当院にて肺癌・腎癌・胃癌・大腸癌・肝臓癌・悪性黒色腫・甲状腺癌・尿路上皮癌・消化管間質腫瘍・軟部肉腫・卵巣癌・子宮体癌・子宮頸癌でスニチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ、パゾパニブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、婦人科腫瘍のカルボプラチン+パクリタキセル療法による治療を受けた、当該治療の初回開始時に20歳以上の方。

2. 研究目的・方法・研究期間
 近年、がんサバイバーの増加に伴い、がん患者の合併症がクローズアップされています。がんサバイバーの死因の第2位は心血管の疾患であり、抗がん剤あるいは放射線治療などによる心血管障害が注目され「Onco-Cardiology学会」が誕生しています。
 従来より、心血管毒性が高いとされている抗がん剤以外にもそのリスクが高いとされる抗がん剤が存在するという研究報告が近年なされています。特に、チロシンキナーゼ阻害薬や血管新生阻害薬による心機能低下に対しては、より注意が必要とされています。また、免疫チェックポイント阻害薬については従来心毒性は少ないといわれてきましたが、劇症型心筋炎で死亡した患者の報告もあり、注意が必要です。しかし、多くの治験で心臓の検査については治療前の心電図のみであり、治療開始後は心電図など心臓の検査は行われていないため、実際の心障害の頻度は「不明」ということになっています。以上の背景より、新規抗がん剤による心血管障害の頻度及びどのような患者様で発症の頻度が高いのかを明らかにすることは、今後のがん治療の発展に貢献できる可能性があります。
 そこで今回、過去に藤田保健衛生大学病院にてスニチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ、パゾパニブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、婦人科腫瘍のカルボプラチン+パクリタキセル療法を使用した経験のある患者様を対象に、血栓症の出現状況について調査したいと思います。尚、本研究は藤田保健衛生大学の医学研究倫理審査委員会で審査され、学長の許可を得て実施しています。対象は、2017年4月から2018年3月に上記治療を行った患者様291名です。調査項目は、治療開始時の年齢、性別、身長、体重、既往歴、喫煙の有無、併用薬、化学療法歴、使用レジメン、当該薬剤の投与量・投与間隔、投与クール数、血栓症及び心不全の有無、臨床検査値(Hb、WBC、PLT、LDL-C、TG、T-.Cho、D-dimer 、NTproBNP、トロポニンI、心エコー検査値)です。調査期間は、対象薬剤での治療を実施していた期間といたします。研究期間は倫理審査委員会承認日〜 2020年3月31日とします。

3. 研究に用いる試料・情報の種類
 患者基本情報:治療開始時の年齢、性別、身長、体重、既往歴、喫煙の有無、併用薬、化学療法歴、使用レジメン、当該薬剤の投与量・投与間隔、投与クール数、血栓症及び心不全の有無、臨床検査値(Hb、WBC、PLT、LDL-C、TG、T-.Cho、D-dimer 、NTproBNP、トロポニンI、心エコー検査値)
薬剤情報:スーテントカプセル12.5mg、ネクサバール錠200mg、レンビマカプセル4mg、レンビママプセル10mg、スチバーガ錠40mg、ヴォトリエント錠200mg、オプジーボ点滴静注20mg、オプジーボ点滴静注100mg、キイトルーダ点滴静注100mg、パクリタキセル点滴静注液30mg「ホスピーラ」、パクリタキセル点滴静注液100mg「ホスピーラ」、カルボプラチン点滴静注液50mg「NK」/ カルボプラチン点滴静注液150mg「NK」

4. 外部への試料・情報の提供 
なし

5. 研究組織
本学の研究責任者:
藤田医科大学医学部 臨床薬剤科教授:山田 成樹(やまだ しげき)
TEL:0562-93-2208 FAX:0562-93-4537
E-mail:syamada@fujita-hu.ac.jp

6. 除外の申出・お問い合わせ先
 本研究での成果は学会や論文で公表されることがありますが、個人が特定されることはありません。試料・情報が本研究に用いられることについて研究の対象となる方もしくはその代諾者の方にご了承いただけない場合には、研究対象から除外させていただきます。下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも、お申し出により、研究の対象となる方その他に不利益が生じることはありません。
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 また、ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

藤田医科大学病院 臨床薬剤科
教授:山田 成樹(やまだ しげき)
愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98
TEL:0562-93-2208 FAX:0562-93-4537
E-mail:syamada@fujita-hu.ac.jp