お知らせ -
「研究活動のご紹介」についてお知らせを公開しました。
研究に関するホームページ上の情報公開文書
藤田保健衛生大学医学研究倫理審査委員会受付番号:HM16-337
研究課題: 「アリピプラゾール持効性注射剤導入におけるアリピプラゾール内服薬の併用期間に関する後方視的研究」
研究責任者:藤田保健衛生大学医学部 臨床薬剤科 教授 山田 成樹
統合失調症の再発・再燃の防止には長期的な服薬継続が不可欠であり、服薬の中断によってその再発率は約5倍に上ることが明らかとなっています。そのため服薬アドヒアランスの向上が重要視されており、治療戦略の一つとしてLAI(Long-acting Injection:持効性注射剤)が注目されています。LAIは2~4週間に一度投与することで安定した血中濃度が得られるように設計された製剤であり、服薬忘れの回避や服薬に対する負担を軽減することが可能となります。
LAIを内服薬から切り替える際には、各薬剤の製剤特性を考慮されたプロトコールが設定されており、アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)ではLAI導入後も内服薬を2週間併用することが推奨されています。しかしながら、これまでの実臨床において2週間以上の併用が必要となった例が報告されています。またアリピプラゾールLAIの薬物動態試験からも血中濃度の定常状態到達には初回投与後約12週間要することが報告されており、内服薬併用期間の再検討が必要であると考えております。そこで本研究では、アリピプラゾールLAI導入時の内服薬併用期間の違いにおけるアリピプラゾールLAIの継続率を評価し、適正な内服薬併用期間の指針を探索することを目的としています。対象は2015年5月から2016年12月までの間に藤田保健衛生大学病院、桶狭間病院、上林記念病院及び共和病院にてアリピプラゾールLAIが導入された患者様とし、約100名の患者様のアリピプラゾールLAI導入3ヶ月後の継続率と、アリピプラゾールLAI導入時の内服薬併用期間を調査します。本調査の研究期間は本学倫理審査委員会承認日より2019年3月31日までとします。患者様のデータは安全な管理のもとで保管し使用しますので登録情報漏洩がないよう万全な対処をします。もし患者様がご本人のデータ利用を拒否された場合は、速やかに研究対象から除外いたします。尚、データ利用を拒否された場合につきましても、今後の診療および治療上の不利益を被ることはありません。研究のより詳しい内容をお知りになりたい場合は、他の患者さんの個人情報保護やこの研究の独創性確保に支障がない範囲で、資料を閲覧していただくことが可能です。希望される場合は、担当研究者にお申し出下さい。
本研究の実施により、統合失調症治療に貢献できると考えております。
何かご意見がございましたら、下記までお問い合わせください。
ご理解とご協力の程、よろしくお願いいたします。
【問い合わせ先】藤田保健衛生大学病院 薬剤部
部長:山田 成樹(やまだ しげき)
TEL:0562-93-2208 FAX:0562-93-4537
E-mail:syamada@fujita-hu.ac.jp