お知らせ

「研究活動のご紹介」についてお知らせを公開しました。

研究に関するホームページ上の情報公開文書

藤田保健衛生大学医学研究倫理審査委員会受付番号:HM16-237
研究課題:「肺癌患者におけるホスアプレピタント併用時の血管障害のリスクに関する臨床研究」
研究責任者:藤田保健衛生大学 臨床薬剤科 教授 山田成樹

 肺癌治療において、プラチナ系抗癌剤のシスプラチン(CDDP)、カルボプラチン(CBDCA)は重要な薬剤であり、多くの肺癌患者様に使用されています。一方で、各制吐剤ガイドラインにおいてCDDPは吐き気が起こる可能性が高い薬剤に、CBDCAは吐き気が起こる可能性がやや高い薬剤に分類されており、NK1受容体拮抗薬という吐き気止め「アプレピタント」の使用が推奨されています。アプレピタントの使用で吐き気が起こる可能性の高い抗癌剤による悪心・嘔吐の予防が可能となりましたが、アプレピタントは内服薬であり、内服が難しい患者様では使用することが難しい薬剤です。本邦において2011年9月にアプレピタントの静注用製剤であるホスアプレピタントメグルミンが製造承認され、使用可能となりました。
ホスアプレピタントメグルミンの使用により、内服が難しい患者様に対しても安定して予防効果が期待できるようにはなりましたが、点滴による血管障害の増加が懸念されます。乳癌領域においてホスアプレピタントメグルミン使用による血管障害出現の要因の一つとしてアントラサイクリン系抗癌剤の併用が報告されていますが、肺癌領域での報告はありません。
本研究において自施設におけるホスアプレピタントメグルミン使用時の血管障害出現の要因を検討することは適切な対象、適切な投与方法を選択するうえで有益と考えられます。
対象は藤田保健衛生大学病院呼吸器内科において2012年5月から2016年5月までに初発肺癌と診断され化学療法を施行したうちホスアプレピタントメグルミンを投与した患者様とし、48名の患者様の年齢、性別、抗癌剤の種類・用法用量、ホスアプレピタントメグルミン投与後の血管障害の有無、血管障害出現時のコース数等を調査します。患者様のデータは安全な管理のもとで保管し使用しますので登録情報漏洩がないよう万全な対処をします。本研究の実施に際して、データの利用目的を含む基本情報を本ホームページ上で公開します。もし患者様がご本人のデータ利用を拒否された場合は、速やかに研究対象から除外いたします。尚、データ利用を拒否された場合につきましても、今後の診療および治療上の不利益を被ることはありません。研究のより詳しい内容をお知りになりたい場合は、他の患者さんの個人情報保護やこの研究の独創性確保に支障がない範囲で、資料を閲覧していただくことが可能です。希望される場合は、担当研究者にお申し出下さい。

何かご意見がございましたら、下記までお問い合わせください。
ご理解とご協力の程、よろしくお願いいたします。

【問い合わせ先】藤田保健衛生大学病院 薬剤部
部長:山田 成樹(やまだ しげき)
TEL:0562-93-2208 FAX:0562-93-4537
E-mail:syamada@fujita-hu.ac.jp


「研究活動のご紹介」についてお知らせを公開しました。

研究に関するホームページ上の情報公開文書

藤田保健衛生大学医学研究倫理審査委員会受付番号:HM16-124
研究課題名:2型糖尿病におけるDPP-4阻害薬とSU薬の併用効果の検討
研究責任者:藤田保健衛生大学 臨床薬剤科 教授 山田成樹

【研究目的・背景】
 近年、血糖値を下げる作用を持つDPP-4阻害薬という薬が発売され、短期間にその使用数が増加して、2型糖尿病の経口治療薬として日本で最も繁用されるようになりました。現在DPP-4阻害薬は、シダグリプチン(市販名:ジャヌビア、グラクティブ)、アログリプチン(市販名:ネシーナ)、ビルダグリプチン(市販名:エクア)、リナグリプチン(市販名:トラゼンタ)、テネリグリプチン(市販名:テネリア)、アナグリプチン(市販名:スイニー)、サキサグリプチン(市販名:オングリザ)などが使用されています。
 一方DPP-4阻害薬の発売前は、SU薬(スルホニル尿素薬)という血糖値を下げる作用を持つ薬が2型糖尿病の経口治療薬として最も使用されてきました。現在、その使用頻度は急激に減少しています。ただし、依然としてSU薬を併用しないと血糖コントロールが難しい患者様も少なからず存在しています。SU薬にはグリメピリド(市販名:アマリール)、グリクラジド(市販名:グリミクロン)、グリベンクラミド(市販名:ダオニール)などがあります。
 DPP-4阻害薬とSU薬の両者は共に血糖値を下げる作用を持ちます。ただしその働き方は異なるため、両者を併用することでより強い血糖降下作用が得られると考えられています。また両者の併用により重篤な低血糖が生じやすいと報告されています。今回、藤田保健衛生大学病院で、DPP-4阻害薬とSU薬を併用した患者様を対象に、血糖値を下げる作用がどのくらいあるのかを実証したいと考えています。また、両者の併用で実際に低血糖がどのくらい生じているかどうか調査したいと考えております。

【対象症例、研究方法・利用する情報】
 対象患者様は、2009年12月1日〜2015年3月31日の間に、DPP-4阻害薬使用中にSU薬を新しく追加した2型糖尿病患者様、およびSU薬使用中にDPP-4阻害薬を新しく追加した2型糖尿病の患者様です。
調査項目としては年齢、性別、身長、体重、糖尿病罹病期間などの患者様情報や併用を開始してから1年間のHbA1c、脂質、腎機能の臨床検査値です。電子カルテを用いて過去のデータを調査するだけなので、患者様に新たに負担やリスクは生じないと考えております。
 研究期間は当大学の倫理審査終了後から平成28年12月31日までの期間を予定、対象患者様は100人を予定しています。

【個人情報の取り扱い】
 また、検証に用いられる患者様のデータは、識別コードを利用して匿名化し、個人を特定できない様に保管・使用致します。

【本研究に関するお問い合わせ】
 研究についてより詳しい内容をお知りになりたい場合は、他の患者様の個人情報保護やこの研究の独創性の確保に支障がない範囲で、資料を閲覧していただくことが可能です。希望される場合は、下記担当研究者にお申し出下さい。研究支援センターを通じて開示します。
 また、本研究の対象になられる方で、ご自身のデータの利用を除外してほしいと希望される方、または相談のある方は、下記までご連絡下さい。速やかに研究対象から除外いたします。なお、除外のお申し出により患者様が不利益を被ることは一切ございませんのでご安心下さい。

 本研究の実施により、今後の糖尿病治療に貢献できると考えております。ご理解とご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

問い合わせ先:
藤田保健衛生大学病院 臨床薬剤科
教授:山田 成樹(やまだ しげき)
TEL:0562-93-2208 FAX:0562-93-4537
E-mail:syamada@fujita-hu.ac.jp