研究テーマ
「研究」について
研究の特色① 医療ビッグデータを用いた研究
データマイニング手法を駆使し、医療ビッグデータ(医療情報)を用いて医薬品の副作用発現傾向や発現パターンの分析を行う研究を進めている。
医療データベース例:JADER、FAERS、NDBなど(DPC、レセプトデータ利活用も検討)
<成果例>
Koseki et al. Front Psychiatry (2023) 抗てんかん薬による自殺関連シグナル・リスク因子・発現時期解析
Tanaka et al. Anticancer Res (2022) 経口抗がん剤による各種眼障害のシグナル解析
Kato et al. Front Pharmacol (2022) 免疫チェックポイント阻害薬による血管炎シグナル・発現時期解析等
Kato et al. In Vivo (2021) 免疫チェックポイント阻害薬による腎炎シグナルとPPI併用時のリスク解析
Hatano et al. Psychiatry Res (2020) 持続性抗精神病薬と経口抗精神病薬の副作用プロファイルや発現時期解析
データサイエンスで仮説を創出し、さらなる研究展開へ
研究の特色② 論文情報を活用した研究
既報の無作為化臨床試験(RCT)を吟味・スクリーニングしてメタアナリシスを行い、エビデンスレベルの高い医学・薬学的知見の発信を行っている。
<成果例>
Kato et al. In Vivo (in press) 敗血症に対するアスコルビン酸、チアミン、ヒドロコルチゾン併用療法の効果
Nakanishi et al. J Clin Pharm Ther (2021) 薬剤師の介入による慢性腎臓病患者の血圧コントロールの効果
質の高い薬学的エビデンスの構築に貢献
研究の特色③ 先進医療技術の開発研究
より安全な薬物治療を展開するため、リアルワールドデータや医療ビッグデータを用いた医薬品副作用発現を予測する機械学習モデルの構築を進めている。
<成果例>
Okawa et al. PLoS One (2022) 高齢者におけるシスプラチンによる急性腎障害の機械学習モデルの構築
医療情報と先進研究技術を組み合わせた薬物治療へ応用
研究の特色④ 様々な医局等との共同研究展開
学内の様々な医局、他大学・他施設とコラボレーションして、医学・薬学的研究の発展に貢献している。
<成果例> いずれも薬物治療情報学教員研究員が筆頭著者
Morisaku et al. In Vivo (2022) リンパ腫患者における早期緩和ケア介入の生存期間に対する効果
Kumazawa et al. In Vivo (2022) FP療法施行患者の発熱性好中球減少症発現に及ぼす好中球/リンパ球比の関連
Hatano et al. Biol Pharm Bull (2022) 薬剤師ポリファーマシーチームの高齢者薬物治療への介入効果
Ogiso et al. Plos One (2021) 80歳以上のDLBCL患者における感染症罹患に及ぼすリスク因子解析
Koseki et al. Int J Infect Dis (2021) COVID-19患者におけるファビピラビル服用患者での高尿酸血症発症リスク解析
共同研究の発展による藤田医科大学薬物治療情報学/薬剤部の
医師−薬剤師の共同研究や実医療連携の強化
研究の将来展望(トランスレーショナルリサーチの実践)
臨床研究の研究手法を拡充させつつ、基礎研究の充実化を図り、(リバース)トランスレーショナルリサーチを行うことで「情報」などを入り口として、「薬物治療」を提案できるエビデンス構築を目指していく。
基礎−臨床研究を融合した「薬物治療情報学」を体現できる研究を推進